蠢く
仰ぎ見る青い天井はどこまでも高くて
伸ばしても指先は決して届かなくて
届かない自分が悔しくて
掴めない空が羨ましくて
悔しがる自分が悲しくて
憧れの空が疎ましい
ほの暗い闇の中で天を見る
目玉は青い炎を色をしている
仰ぎ見る灰色の天井はどこまでも遠くて
伸ばしても指先は足下にも及ばなくて
届かない自分が情けなくて
掴めない踵が憎らしくて
悔しがる自分が莫迦らしくて
憧れの背中が妬ましい
漆黒の奈落の中で空を見る
目玉は青い炎の色をしている
指の遙か上にも
踵の遙か下にも
数多数多
同じ色の光が
続いている
光も闇も
区別のない
全て昏い混沌
photo by 賑町笑劇場>信濃国分寺史跡公園 秋:地下道 出口