電柱詩人 on Hatena_Blog 

たとえ人が私を見て 「醜い」と眉を顰めたとしても 私はそこに立ち続ける

十柱戯


あの
天指して立っている
この場所の象徴の
真下に広がる屋根が
泣き出しそうな空から
守ってくれているのだと
知ることもなく


頭上を塞ぐ天井を
だだ恨めしげに
睨みつけている


photo by 賑町笑劇場>ボウリング場の裏まで来い。


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歌う


硬く
冷たく
鋭く
高く
その身を震わせ
小さく
強く


済んだ声音の
その大元は


溶けて
たぎった
暗闇
深く
その身を横たえ
広く
はかなく


遠い昔に
置いてきて
とうに忘れた
涙の熱さ


photo by 賑町笑劇場>レーザーワンド

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だから手を伸ばす。

金網

その空はあまりにも高くて
僕の手は何も捕まえられない


その空はあまりにも高くて
僕の言葉はどこにも届かない


その空はあまりにも高くて
僕の体はここに立つことができない


photo by 賑町笑劇場>金網
初出「その空はあまりにも高くて」2006年09月01日

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たどり着けるか解らない


麓からみたその頂は
目もくらむほどの高みにあって
どこまでもどこまでも
先は見えず


振り返れば
来た道は短く
振り仰げば
頂は手が届きそう


登り詰めたその先にも
まだ道があると
誰かの声が言った


小さな山に
今日もしがみつく


photo by 賑町笑劇場遊具 土管のトンネル


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